環境物質科学

松尾 基之


概説

 松尾さんは東大の広域システム科学系の助教授で、ご自身も環境物質科学の 研究をしています。それだけに講義もなかなか深みがあり、かといって難しくも なく、物質循環の話から温暖化、オゾン、酸性雨、砂漠化などのトピックを、 起こっている現象からその仕組みまでわかりやすく教えてくれました。

 地球環境のことについて、危ないなという認識は持っていても、あいまいな 知識しかない人が少なくないと思いますが、この講義ではある程度しっかりした 知識をつけて、偏見や誤解をなくすことができます。例えば、酸性雨の定義は (日本では)pH 5.6以下の雨であることを、私はこの講義で初めて知りました。 もともと健全(?)な雨は弱酸性だからです。

 ただ、この先生は講義はとてもいいですが評価は厳しいことで有名です。 私も試験自体は全問きちんと過不足なく答えた(つもりな)のですが、 なんと評価は良でした。おそらく記述問題は多くの内容を長々と書かないと いい点がもらえないっぽいです。

受講ポイント

 とくに教科書はないので、必然的に講義にでることになるでしょう。板書は 丁寧でわかりやすいので、ノートをしっかりとっておきましょう。しばしば 理系的な数式を用いた解析の話も出てきますが、試験にでることはないので、 理系の人が感心するくらいで、文系の人はわからなくても気にすることは ないと思います。でもオゾン分解の化学反応式はよくでるな〜。まあこれは 数式ではないですが。Webに過去問がたくさん載っているので、試験勉強は それをやりましょう。ほとんどそこから出ます。

参考:逆評定
2000年度版2001年度版2002年度版
大鬼