物理学A(電磁気学)

太田 浩一


概説

 太田さんは東大の相関基礎科学系の教授です。講義のわかりにくさとその 風貌のむさ苦しさには定評があります。今年は「マックスウェルはあれだけの 業績を残したが、講義はわかりにくかったのだ」という名ゼリフを最後の 講義で残しています。だったらファインマンはどうなんだよ、とか、 自分の業績はどうなんだよ、とかつっこみたくなりますが。

 講義は、ベクトル解析がこれでもかとでてくる電磁気学です。19世紀ころの 内容から、相対論的なことまで最後には入りました。講義プリントをTAの方が 作って配ってくれていました。これ自体は説明+応用問題があり、なかなかの できのものかもしれません。しかし講義はわかりにくい…。

 太田さんは原論文マニアで、原典探しの労は惜しみません。本の引用は必ず 原典から。また、それだけ原典に当たっていると必然的に発展の歴史にも 詳しく、法則発見者マニアでもあります。ガウスの定理はオストログラドスキー の論文が最初だの、ストークスの定理はケルヴィン卿からの手紙にあった定理を ストークスが試験問題に引用して出しただけなのに定理に名が残っているだの …。発見者もいいけど中身もきちんと説明してくれよ〜。

受講ポイント

 まず言いたいのは「彼の教科書は買うな!」ということです。配られる講義 プリントと演習書に頼るべし。講義に比べては(あくまでも比べては)試験問題 は難しくないと思います。講義プリントやっとけば十分かもしれません。

買った教科書・参考書役に立ったか
電磁気学I(太田)
電磁気学(砂川)☆☆
演習 電磁気学(加藤)☆☆☆

参考:逆評定
2001年度版 2002年度版