基礎統計試験(2001.7.31)
自筆のノート、電卓は持込み可。
時間は90分、解答用紙は両面を使ってよい。
解答する順番は任意でよいが、解答した問題番号を必ず明記すること。
<注>この問題用紙のほかにt分布表(教科書「統計学入門」初版のp281に記載)が配られました。

1.「統計のウソ」という言葉がある。なぜこのようなことが言われるのか、例をあげて論じよ。

2.次のデータは、あるクラスの期末試験の成績である(50人分)。

72,45,56,34,78,54,92,55,38,71,
32,62,67,45,36,69,90,56,46,63,
55,72,53,59,68,93,69,66,41,85,
57,64,69,67,81,51,46,76,88,67,
45,54,56,42,26,53,74,77,73,21

このデータの幹葉(stem-and-leaf)図と箱ヒゲ図(box-whisker-plot)を描け。

3.5本のうち2本が当たりであるようなくじがある。はじめに甲が1本引き、ついで乙が1本引くことにして、次の場合について、甲、乙の当たる確率を求めよ。
   (1)甲が引いたくじを元に戻してから、乙が引く場合
   (2)甲が引いたくじを元に戻さないで、乙が引く場合

4.ある窓口への客の到着は、平均2分に1人が到着するポワソン分布に従うものとする。このとき、以下の問いに答えよ。答えはeのままでよい。
   (1)5分間に1人も客が到着しない確率
   (2)5分間に2人以上の客が到着する確率
   (3)客の到着間隔が3分以上になる確率

5.次の問いに答えよ。
(1)ある工場で多数の製品の中から400個を任意にとりだして調べたところ、16個の不良品があった。製品全体についての不良品率pを信頼計数95%で区間推定せよ。
<注>信頼数は信頼数の誤りであると試験中に訂正がありました。
 
(2)この工場の製品の不良品率が(1)で求めた標本における比率とほぼ同じであると仮定して、その信頼区間の長さを0.01以下にするには、何個の標本を抽出する必要があるか。

6.次のデータはある母集団からの大きさ9の標本の観測値である。
   −3,−1,2,3,5,6,8,8,9
このとき、母平均=0という仮説を検定するにはどうしたらよいか。モデルと検定方法を述べよ。